一つの職場、あるいは、一つの職階といった集団で、その中の構成メンバーの評価が定まったとしても、そのような集団が複数存在する時、組織全体の中での各々の集団を位置づけなければならない。それが人事考課における部門間調整です。「公平クン」システムにおいては、評価結果の点数段階での調整は飛ばして、その点数から給与賞与を算出する過程の中に、調整機能を含めるという方法を推奨してきました。
しかしながら、点数段階でも、公平クンのビジュアルなデータを活かして、調整できたならば、運用の幅が拡がるのではないかと考え、システムに「集団点数一括調整」機能を追加しました。ここでは、以下の二つのサンプル集団A、Bの調整で説明します。
集団Aの計算結果
集団Aの最高点は、中村伴夫の170点、最低点は、長尾寿郎の97点。それに対して、集団Bの最高点は、小野寺武雄の146点、最低点は、河原等の110点。両集団の点数ウェイトは計200で同じです。2集団を比較した時に言えるのは、B集団の点数差が小さい事です。両集団の業績、個々のメンバーの諸情報から、このデータが全体的にも妥当であるならば、このまま、処遇反映に活かします。
集団Bの計算結果
2集団の点数を全体的に調整すべきと判断された時、点数一括調整を選択、その結果は、まず、両集団とも、平均点を中心位置となるよう、全体が平行移動します。両集団の平均値に差がある、甘い辛いが見られるので、それのみを調整という場合は、この段階で調整の答えとする事もできましょう。
集団Aの調整1
集団Aの調整開始時の操作パネル
操作パネルには、平均点と偏差という数字が表示されますが、この例では、集団Aの偏差が19.45、集団Bの偏差が9.94とあり、集団Bの点差が小さい事を示しています。
集団Bの調整1
集団Bの調整開始時の操作パネル
集団Bは、集団Aとの比較からも、もう少し点差が開いているべきであると判断された場合は、「偏差」のスクロールバーを「大」の方向に押すことで、点差が拡大していきます。集団Aに近い値にしたのが、次の図です。
集団Bの調整開始時の操作パネル 偏差を拡大
集団Bの調整2 偏差拡大
集団Aの最高点、中村伴夫は、ランク値では「A」ランク。一方、集団Bの最高点、小野寺武雄は「a」ランク。XYの両方に平均点も上げてもいいのではないか。この場合は、平均点のスクロールバーを高い方向に移動します。
集団Bの調整2 平均点の上昇
集団Bの調整操作パネル 平均点の上昇
もう少し偏差をおおきくしたらどうか。最高最低を表示する枠が「赤」に変わりました。これは、被考課者の誰かの考課項目の点数が、項目ウェイトを超える値となり、強制的に点数をウェイト値に押さえ込んだ事を表しています。
集団Bの調整3 偏差拡大で赤枠に
下の最高点小野寺武雄の詳細データを見ると、項目名称が水色になつている8項目は、最高点、ウエイト値となっています。
小野寺武雄の詳細データ
最低点、河原等の詳細データでは、8項目が最下位ランクDとなってしまいました。
河原等の詳細データ
最高最低表示線が赤くなり、項目別考課点が、ウェイト値に押さえ込まれる事は、当初の被考課者相互の差を歪める事にはなりますが、状況によっては、部門間調整の一つの答となる事も考えられます。
この点数段階での部門間調整を行っても、給与、賞与算出の反映計算は変わる所がありません。ソフトランディング等、更に微細な調整を付加する事が可能です。(御参考頁 反映計算お試しダウンロード)
賃金表が存在し、ランクが5段階あるいは7段階といったケースでは、この調整プロセスで、S、s、A、a、B、b、C、c、Dの9段階の中で、拡大縮小で合わせる事も一つの方法となります。(御参考頁 リニアな賃金表)
この調整結果より、被考課者にフィードバックする「考課レポート」は、調整された値のレポートとなります。(御参考頁 考課レポート)(御参考頁 結果の開示)